岩木山(歴史)概要: 岩木山(弘前市)は青森県最高峰の独立峰で標高1625m、円錐形の山容で津軽富士の名で親しまれています。山頂は岩木山・鳥海山・厳鬼山の3峰に分かれ記録にあるだけで数度の噴火をみせ、特に天明3年(1783)の大噴火は天明の飢饉の引き金にもなったと言われています。
文久3年(1863)の噴火以降は岩木山での大きな火山活動は休止していますが昭和53年(1978)には赤倉沢で活発な噴気活動がなどが見られます。
岩木山の山容や火山活動は古くから信仰の対象となり宝亀11年(780)には岩木山山頂に祠が建立されたとされ延暦19年(800)には坂上田村麻呂が社殿を再建するなど広く知られ存在だったと言われています。
特に、江戸時代に入ると弘前藩(藩庁:弘前城)藩主津軽家から崇敬され岩木山神社は藩内総鎮守として庇護され壮麗な社殿(国指定重要文化財)が建立されました。
江戸時代中期には民衆も岩木山山頂への登拝が盛んになり現在見られる「お山参詣」・「ヤマカゲ」といわれている集団で登拝し「五穀豊穣」や「家内安全」を祈願する行事(国指定重要無形民俗文化財)が確立したとされます。
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