春日内観音堂(五所川原市)概要: 春日内観音堂は青森県五所川原市相内岩井に境内を構えている御堂です。
春日内観音堂は案内板によると「 津軽三十三霊場十七番札所である。ここは竜興寺と春品寺跡と伝えられる。奥院は鞘堂で堂宇は飛龍宮といわれ、元和9年(1614)に観音堂として建て直されたという。明治初年、神仏分離にあたり、観音堂は廃堂となったが、まもなく聖観音を神体とする春日内神社として復元され、巡礼を迎え続けた。大正時代になって、飛龍宮を廃し春日内観音堂と呼び直して、現在に至っている。」とあります。
春日内観音堂境内背後にある漱の滝と呼ばれる小滝がそもそも信仰の対象になっていたようでアイヌ語の「ハル」=食料・「ヒナイ」=石の多い川又は沢から「ハルヒナイ」は食料を齎す石の川という意味から神聖視されていたと思われます。現在は仏教色の強い御堂という肩書きですが、実際には多くの鳥居が立ち、神橋や狛犬など神式が継承され、覆屋の為に不詳ですが、おそらく内部には春日内神社時代の本殿が建立されていると思われます。
又、江戸時代後期(寛政8年:1796年)には紀行家と知られる菅江真澄も安倍家(安東・秋田氏)一族の史跡を見学する際に観音堂を参拝に訪れています。津軽三十三観音霊場第17番札所(札所本尊:聖観世音菩薩・御詠歌:野をも過ぎ山路に向う雨の空 祈れば晴るゝ峰の曇りも)。
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