千畳敷(深浦町)概要: 千畳敷は寛政4年(1792)の大地震で隆起したと言われる約12キロにわたる海岸段丘面で、引き潮の時は広く千畳敷を見ることが出来ます。
弘前藩(藩庁:弘前城)藩主津軽公は領内巡視の折、この地に千畳を敷き200間の幕を張って宴を催したとことが千畳敷の名称に由来となっています。
幕末には松浦武四郎(伊勢国出身、江戸時代末期から明治にかけての探検家、浮世絵師、蝦夷地の探検をし、北海道の名称を考案)が訪れ"その風景実に目ざましい"と絶賛したそうです。
江戸時代中は藩が管理した為、一般民衆は立ち入る事が出来なかったとも言われていますが、千畳敷にはライオン岩、鷲岩、鎧岩、大黒岩、大戸瀬岩(大佛岩)、小戸瀬岩、恵比寿岩、兜岩、盃乃潤、潮吹岩(僅かな隙間があり波の圧力によって海水が噴水のように噴出す)などの奇岩奇石が多いことでも知られ現在では多くの観光客が訪れています。
中でも兜岩は西洋の兜と似た形状で、一部切り取られたような所は武芸者が一刀で切り落としたと伝えられています。又、千畳敷は信仰の対象にもなっていたようで、大黒岩や恵比寿岩などの名前が付けられ大戸瀬観音や数多くの石仏が建立されています。
深浦千畳敷は昭和49年(1974)に深浦町指定記念物(名勝)に指定され昭和50年(1975)に津軽国定公園(東津軽郡外ヶ浜町から西津軽郡深浦町まで約180キロ、25966ヘクタール)、平成10年(1998)に環境省による「日本の水浴場55選」、「日本の夕陽100選」に選定されています。
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