蓮心寺(青森市)概要: 永養山蓮心寺は青森県青森市本町に境内を構えている浄土真宗大谷派の寺院です。蓮心寺の創建は元和元年(1615)、教念(越前国光ヶ浦:現在の福井県丹生郡越前町に境内を構える蓮光寺住職の嫡男敬念)が門徒21戸と共に外ヶ浜に移り住み草庵を設けたの始まりとされます。
寛永17年(1640)、青森に移り住む事が許され現在地に境内を移し伽藍が造営されています。青森湊が開港したのは寛永元年(1624)だった事から青森の町づくりの一環として計画されたもので、当時の開港奉行森山内蔵助等が開基となり尽力しています。
蓮心寺の寺宝である「見返りの松」は安政2年(1855)、蓮心寺10世智海師が京都四条派の画家塩川文鵬を招き境内にある敬念上人手植えの松を描かせたもので、3幅1組が貴重な事から昭和42年(1967)に青森市指定有形文化財に指定されています。
明治9年(1876)に明治天皇の東北巡幸の際は蓮心寺が行在所となり敬念縁の松を何度も振り返って眺めた故事から「見返りの松」と呼ばれるようになりましたが、明治43年(1910)の大火に類焼し「見返りの松」も焼けてしまいました。現在の蓮心寺の堂宇は太平洋戦争で被災後の昭和43年(1968)に再建されたもので鉄筋コンクリート造となっています。山号:永養山。宗派:浄土真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
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