蓮華寺(青森市)概要: 廣布山蓮華寺は青森県青森市本町1丁目に境内を構えている日蓮宗の寺院です。蓮華寺の創建は慶安3年(1650)、日住上人(妙顕寺:京都府京都市上京区)が草庵を設けたのが始まりとされます。
一方伝承によると永仁2年(1294)、日持上人(日蓮上人の高弟)が蝦夷地に巡錫する為に善知鳥村(青森市の中心部)を訪れた際、暴風雨の為に出航出来ず数ヶ月の間当地に留まった時に草庵を設けたのが始まりと伝えられています。寛文4年(1664)に現在地に移り寺院として認められ寺号「蓮華寺」が掲げられました。
現在の堂宇は昭和2年(1927)に再建されたもので鉄筋コンクリート造だった為、昭和20年(1945)の青森大空襲でも被害が少なく戦後は一時青森市役所仮庁舎として使用されています。
蓮華寺の寺宝である「法華堂茶釜」は案内板によると「元禄年間(1688〜1703)に作られたものと推定される。同寺に伝わる由来書によれば、胴部に陽刻された「法華堂」という文字は、水戸藩に仕えた中国出身の儒者・朱舜水の書であるという。徳川光圀が愛用し、幕末の水戸藩の儒者・藤田東湖が拝領したが、その後、藤田から蓮華寺の先住・角田堯現に贈られたという。」とあります。
「法華堂茶釜」は直径20.0cm、高さ12.8cm、厚さ4.5mm、重さ4kg、貴重な事から昭和42年(1967)に青森市指定有形文化財に指定されています。山号:廣布山。宗派:日蓮宗。本尊:大曼荼羅。
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