三光寺(南部町)概要: 三光寺は青森県三戸郡南部町小向正寿寺に境内を構えている臨済宗妙心寺派の寺院です。三光寺の創建は鎌倉時代の建長6年(1254)南部家2代実光が三光国師を招き開山したのが始まりと伝えられています。
その後、27代利直が瑞巌寺(宮城県松島町)の石門を招き中興開山しています。江戸時代初期、同じく隣接して南部家の菩提寺だった聖寿寺が盛岡へ移った事で、この地の菩提寺として三光寺(当時は三光庵)が残り、霊廟や南部家縁の品々を守ることになりました。
現在でも、三光寺の境内には南部利直霊屋(青森県重宝)をはじめ南部利康霊屋(国指定重要文化財)、
南部実光(南部光行の次男、慶長6年:1255年に死去、享年74歳)の墓、南部信直夫妻の墓(26代当主、慶長4年:1599年に死去、享年54歳、戒名:前光禄太夫江山心公大居士)、八木橋藤十郎(利康の家臣、寛永8年:1631年に殉死、享年26歳、戒名:忠岳宗順禅定門)の墓、
聖寿寺おんこ(推定樹齢1000年)、桜庭安房(南部家家臣、赤石館主、元和6年:1620年死去、戒名:捐舘覚翁圓公居士)の墓、岩舘右京(利直の家臣、寛永9年:1632年に殉死、享年53年、戒名:覚岩宗正居士)の墓などが残り当時の南部家の繁栄を見ることが出来ます。
三光寺本堂は木造平屋建て、寄棟、銅板葺、平入、桁行7間、正面1間向拝付、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ、花頭窓付。宗派:臨済宗妙心寺派。本尊:釈迦如来。
三光寺の文化財
・ 南部利康霊屋−寛永9年−入母屋,こけら葺,方2間−国指定重要文化財
・ 南部利直霊屋−江戸初期−宝形造、こけら葺、方3.21m−青森県宝
・ 三光寺いちょう-推定樹齢800年,樹高22m,幹周9.5m-町指定天然記念物
・ 正寿寺おんこ-推定樹齢1千年,樹高15m,幹周4.35m-町指定天然記念物
・ 南部信直夫妻の墓石−南部町指定有形文化財
・ 八木橋藤十郎の墓石−南部町指定有形文化財
・ 桜場安房の墓石−南部町指定有形文化財
・ 岩舘右京の墓石−南部町指定有形文化財
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-南部町教育委員会
・ 現地案内板-南部町
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