菅江真澄: 紫雲山来迎寺

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紫雲山来迎寺

菅江真澄:紫雲山来迎寺(青森県黒石市)

【菅江真澄】菅江真澄が始めて来迎寺青森県黒石市)を訪れたのは寛政7年(1795)11月7日、前日泊まった高田恵民の家から来迎寺の境内にある花山院忠長(藤原北家師実流花山院家の当主、江戸時代初期の朝臣、慶長14年1609年に後陽成天皇の女官と密通した罪(猪熊事件)により蝦夷地に流された人物。慶長19年:1614年に弘前藩に流刑地替えとなり黒石にも滞在しています。)が植えたと伝わる松を見にいきました。前日から当日にかけて大雪が降りましたが、その雪に負けずに立派な松であろうと楽しみで行くと正面の門は注連縄があり閉ざされていた為、脇口から境内に入りました。松は四方八方に伸び、雪に埋もれるように伏せたような姿でしたが、往時はもっと大きく法会が開かれる毎に邪魔になり多くの枝が打ち払われ為大分変わってしまったようです。この話を聞いた藩主は由緒のある松を大事に扱わない当時の住職を厳しく叱り、住職も反省し方丈で1年間謹慎しました。当時は住民達も、幾ら自分が徳の高い僧侶だからといって、無闇に由緒あるものを大事にしない姿を批判し、「松きり坊主」と揶揄する人も多く、子供までが松を見ては批判し住職を憎んでいたそうです。真澄から見ると、現在の松も十分に見ごたえがあり、これ以上は中々望めないのではと思いつつ、松の葉に雪がかぶさる様子を面白く眺めたと記しています。

【紫雲山来迎寺】−来迎寺の創建は慶長3年(1598)、良蓋和尚により開かれたのが始まりとされます。黒石市寺町の北側に位置しています。津軽八十八ヶ所霊場第28番札所(札所本尊:阿弥陀如来)。

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