夢宅寺(青森市・浅虫温泉)概要: 夢宅寺の創建は平安時代初期、慈覚大師円仁(恐山開山)が自ら彫り込んだ薬師如来像と地蔵尊像を安置したのが始まりと伝えられています。貞享元年(1684)には弘前藩4代藩主津軽信政が眼病を患い、病気快癒の祈願を行ったところ見事念願成就し、信政は感謝の意を示し「夢宅」扁額を納め歴代藩主の祈願所としました(信政は自らの眼で庭を眺める夢を見た後、眼病が完治したことから夢宅寺としたとも言われています)。当初、薬師堂と称していましたが元禄6年(1693)雲芸和尚(常光寺4世)が夢宅庵を開き薬師堂を末庵とし、寛延年中(1748〜1751年)には津軽三十三観音霊場第二十三番札所に選定され広く信仰を集めるようになりました(ご詠歌:月も日も 浪間に浮ぶ 裸島 誓いも固き石となるらん)。本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺、妻入、桁行7間、正面1間唐破風向拝付。唐破風部には見事な龍の彫刻が施されています。境内には本堂の他、庫裏、石造五重塔、山門などがあり津軽八十八ヶ所霊場第二十六番札所(札所本尊:薬師如来・御詠歌:いや広き 夢托薬師の みしるしの くまなく仰ぐ よもの民草)でもあります。山号:安養山。宗派:曹洞宗。本尊:薬師如来、地蔵菩薩。
|