階段国道339号(津軽半島・竜飛岬)概要: 津軽半島の竜飛岬には現在残されている唯一の階段国道があります。当初は県道として整備され中腹には竜飛中学校、坂の上には竜飛小学校があり主に通学路として利用されていました。
昭和49年(1974)に国道に指定、何故国道に指定されたのかは現在も資料を紛失している為不明で一説には担当職員が現地視察を怠り地図だけで判断したとまことしやかに云われています。
その後、新たに車輌が通行出来る三厩村道(現在の町道)が整備された際も、三厩村道を国道にすべきところ、村人が反対したとも云われ、いわば階段国道は偶然ではなく必然的(観光目的の為)に残されたようです。当初は階段ではなく急坂だったようですが、中学校の校庭まで階段が整備され、昭和60年(1985)頃にさらに高所にある小学校まで階段が整備されました。
両校共に現在は閉校となり面影はありませんが、階段は観光の為に平成8年(1996)度に再整備されています。階段を降りきると今度は漁村特有の路地が国道となり階段と同様、普段通らない人にとっては一種異様な雰囲気があります。
近くには「竜飛漁港」の他、源義経が奥州平泉から逃れ蝦夷地に渡る際、帯を締めなおしたされる「帯島」や太宰治(青森出身、大正から昭和初期にかけての日本を代表する小説家)や棟方志功(青森県出身、板画の世界的巨匠)縁の奥谷旅館(現在の龍飛館:龍飛観光案内所)、太宰治文学碑などがあります。
階段国道は全長は338.2m、段数は362段、標高差は約70m、片道15〜20分程で興味深さと景観が良い事から竜飛岬に来た多くの観光客が訪れるようになりました。
|