脇沢寺(むつ市)概要: 竜臥山脇沢寺は青森県むつ市脇野沢桂沢に境内を構えている曹洞宗の寺院です。脇沢寺の創建は不詳ですが、古くから「上在」、「山在」集落の人々の心の拠り所として馬頭観音が祀られていたと思われます。
享保年間(1716〜1735年)に脇沢庵が創建され、文化14年(1817)に寺院、脇沢寺として開山、本堂が造営されました。
寛政5年(1793)には江戸時代の紀行家として知られる菅江真澄が脇沢庵の庵主「大仙」と様々な事柄について語り合った事が著書「奥の浦々」に記載されています。古くは金比羅神と神仏習合し脇沢湊を利用する海運関係者や漁業関係者から篤く帰依されていたと思われます。
本堂は入母屋、銅板葺、平入、桁行6間、正面1間向拝付、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ、腰壁は下見板張り縦押縁押え、向拝木鼻には獅子、欄間には龍の精緻な彫刻が施されています。脇沢寺山門は切妻、銅板葺、一間一戸、四脚門形式。
札所本尊である馬頭観音像は頭部に白虎(一般的な馬頭観音像は名称の由来となっている馬を掲げています。)を被り、舟形光背を背負った像高69cmの木造で古くから信仰の対象となっています。田名部海辺三十三観音霊場第30番札所。山号:竜臥山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦牟尼仏。
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