清水寺(八戸市)概要: 楞厳山清水寺は青森県八戸市是川中居に境内を構えている浄土真宗大谷派の寺院です。清水寺の創建年は不詳ですが伝承によると平安時代初期に慈覚大師円仁(平安時代の天台宗の高僧、第3代天台座主、入唐八家)によって開かれたのが始まりと伝えられています。
八戸市内では八戸藩成立以前からあった古寺で糠部郡三十三観音霊場二番札所として広く信仰を集めています。当初は天台宗の寺院でしたが明治2年(1869)に浄土真宗大谷派に改宗しています。
境内背後にある観音堂は天正9年(1581)に建てられた青森県最古の木造建築で、宝形造、茅葺芝棟、桁行3間、梁間3間、外壁は真壁造、横板張素地、組物や細部など禅宗様を取り入れています。
清水寺観音堂は室町時代後期に建てられた東北地方北部の中世式仏堂御堂建築として貴重な事から棟札(天正5年・慶長18年・貞享3年)と共に昭和55年(1980)に国指定重要文化財に指定されています。
又、観音堂に奉納された絵馬51枚(寛文8年〜明治初期)が昭和48年(1973)に八戸市指定有形民俗文化財に指定されています。清水寺観音堂の本尊である木造天部立像は平安時代後期に制作された古仏で貴重な存在です。
糠部郡三十三観音霊場第2番札所(札所本尊:千手観世音菩薩:伝:慈覚大師円仁作。※盗難により現在不在・御詠歌:我が心 今より後は 濁らじな 清水でらに 参る身なれば)。七戸南部三十三観音霊場第24番札所。山号:楞厳山。宗派:浄土真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来(伝:慈覚大師円仁作)。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-八戸市教育委員会
|
|