旧楠美家住宅(五所川原市)概要: 楠美家住宅は青森県五所川原市大字持子沢隠川に屋敷を構えている古民家です。楠美家は古くから土着した豪農で江戸時代は弘前藩飯詰組代官の手代や漆守などを歴任し、戦前は56町歩余りの田畑を所有する大地主となりました。
現在の楠美家住宅の建物は明治19年(1886)に建てられた木造平屋建て(1部2階)、寄棟、茅葺、平入、箱棟、煙り出し付、桁行15間半(29.9m)、梁間6間半(12.4m)、軒高5.2m、建築面積149.5坪(493.52u)、1階床面積126.4坪(417.35u)、2階床面積27.3坪(90.18u)、延床面積153.7坪(507.53u)の大型農家建築です。
内部の間取りは三居室列食い違い広間型、1階には13部屋(コザシキ・コザシキ・シジョウマ・ゲンカン・ジョウイ・ナカザシキ・エンガワ・ザシキ・ナンド・ブツマ・リョウリバ・ダイドコロ・チャノマ・トロジ・ニワ・イナベ・スミゴヤ・スミゴヤなど)、2階には5部屋(和室4室、板の間1室)などがあります。
当初は高野字北原222番地にありましたが平成18年(2006)に現在地に移築保存されました。旧楠美家住宅は津軽地方の代表する大型民家として貴重である事から平成12年(2000)に五所川原市指定有形文化財に指定されています。現在は一般公開され展示室(土蔵)には楠美家縁の品々や五所川原須恵器窯跡(国指定史跡)で出土した遺物などを展示しています。
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