専念寺(五戸町)概要: 一向山専念寺は青森県三戸郡五戸町字愛宕後に境内を構えている曹洞宗の寺院です。専念寺の創建は元亀元年(1570)三浦千大夫が嘆蓮社岌誉上人旦応大和尚を招き開山したのが始まりと伝えれています。
当初、上北郡小川原に開かれましたが谷地頭、百石町、轟など数度移転を繰り返し元禄3年(1690年)に現在地に移っています。南北朝時代には現在の三沢市谷地頭にある「寺屋敷のツキ」と呼ばれる土地に境内を構えていたようで次のような伝説があります。
南北朝の戦乱の中、敵兵が境内に侵入した為、当時の住職が本尊を背負い寺を離れましたが、追いつかれ、近くにあった沼に本尊を投げ入れ事からその沼を「仏沼」と呼ぶようになったと伝えられています。大正2年(1913)の火災により末寺だった円重寺が焼失し、本尊阿弥陀如来像が新調されましたが廃寺となった為昭和27年(1952)に専念寺に移されています。
専念寺山門は切妻、鉄板葺、一間一戸の四脚門。本堂は木造平屋建、入母屋、鉄板板葺、平入、正面屋根には大型の千鳥破風を設え、一間軒唐破風の向拝付、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ、腰壁は板張弁柄色塗り、正面左右華頭窓、内部の内陣には本尊である阿弥陀如来像が安置されています。
七戸南部三十三観音霊場第6番札所(御詠歌:有難や 利性新たに ましまして 十悪五逆 此々に滅する)。山号:一向山。院号:無量院。宗派:曹洞宗。本尊:阿弥陀如来。
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