毘沙門天堂(三戸城守護)概要: 毘沙門天堂の創建年は不詳ですが、三戸城は天文8年(1539)、三戸南部家の居館である聖寿寺館の焼失後に築城されたと推定されている為、それ以後に設けられたと思われます。この地は三戸城から見て北方に当たる為、三戸城の守護神として歴代城主から崇敬され、南部藩中興の祖とされる南部信直(第26代当主:小田原の役や奥州仕置きなどで豊臣家に従った事で所領を安堵され近代大名として確立した)は度々堂に籠り祈願をしたと伝えられています。現在の毘沙門堂は南部信直の遺志を継いだ夫人が新たに建立したと伝えられています(慶長4年:1599年に信直が死去し寛永8年:1631年に奉納された鰐口が保存されてる事から、この期間に再建されたと思われます)。御堂は切妻、平入、鉄板葺、桁行3間、梁間3間、正面1間向拝付、外壁は真壁造、素木横板葺。本尊である毘沙門天は四天王の1つで北方を守護する多聞天でもあり、三戸城の北方鎮護の為に勧請されたと思われます。
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